契約書関連で悩むことがあって「クリエイター六法」を開きました
知りたいことがドンピシャで書いてあって、ありがたい!

(キャプション自動取得対象外)
https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9...

著者の弁護士の方には以前ご相談をしたことがあって、
その時も親身にお話を聞いてくださってとてもありがたかったです。

著者の宇根先生・田島先生の法務相談
『クリエイター法務小僧』
https://d-kozo.com/

クリエイターさんで、法的に悩むことがあれば参考にどうぞ!

以下、自分なりに著作権の勉強

著作者が持つ権利は2つ。
・著作者人格権…作者の精神的な部分を守る
・著作財産権(=著作権)…作者のお財布を守る


著作者人格権について
著作人格権には3つの権利が含まれる。
・公表権
・氏名表示権
・同一性保持権
☆著作人格権は譲渡できない。

●公表権とは
まだ公表されていない制作物を、公衆に提供し、又は提示する権利。
(「まだ公表されていないもの」に限る)

●氏名表示権とは
制作物を公表する際に、作家名を記名するかどうかを決める権利。
作家名の表示方法も決められる。(本名かPNか)
(ちなみに、本名かPNかで著作物の保護期間が異なる)

●同一性保持権
制作物に勝手な改変を行わせない権利。
(別の人に修正させたり、比率を勝手に変えたりできない)

「著作人格権を行使しない」とはどういうことだろう
イラストの仕事をしていると契約書の中に「著作人格権を行使しない」と書かれている場合があります。
正直、担当の方も詳しく意味を理解していない場合もある気がします。
「書いてるだけですよ」と言われることも多々…
この契約に同意すると
・契約が企画全体にかかっている場合、制作過程の絵(ボツラフ等)を公開される
・ペンネームがあるのに実名で記載される
・著作者名を記載できない
・イラストが別の人に加筆修正される
という問題が起こっても、文句が言えません。

「著作人格権を行使しない」にそのまま同意したり、頭ごなしに否定するのでなく、「相手が何を求めているのか」「自分はどこまで許せるのか」話すことが大切。
相談して、お互いのちょうどいい着地点を契約書に書いてもらえば問題ありません。
「わからないけどまぁいいや」ではなく、しっかり相談しよう。

著作財産権(=著作権)について
著作財産権(=著作権)には、以下のものが含まれる。
著作権は譲渡・相続ができる。

●複製権
制作物を有形的に再製する権利。
NG例:ネット上の誰かの絵を勝手にグッズにする

●上演権、演奏権、上映権
制作物を上演・演奏・上映する権利。また、それらを公に伝達する権利。
NG例:誰かが作った動画を勝手に流す。ネットに転載する。

●公衆送信権・公の伝達権
制作物を公衆送信する権利。ネットのサーバーにUPした時点で公衆送信したことになる。
NG例:誰かの絵を勝手にネットにUPする。許可のないソシャゲやゲームのスクショや配信をする。

ゲーム会社等は、個別に公衆送信に関するガイドラインを公開している。
例:
任天堂 https://www.nintendo.co.jp/networkservic...
スクエア・エニックスはゲームタイトルごとにガイドライン公開している。
ガイドラインが存在しない場合はスクショ・配信NG。

●口述権
制作物を朗読などにより口頭で公に伝える権利。(録音再生も含む)
NG例:誰かの小説を読み上げて動画にする。

●展示権
制作物を公に展示する権利。
NG例:誰かの絵や原画(購入した場合も含む)を、美術展に展示する。

●頒布権、譲渡権、貸与権
制作物の原本または複製を頒布(販売・譲渡・レンタル)する権利。
NG例:許可なく誰かの絵を勝手に販売・譲渡・レンタルをする。

●翻訳権、翻案権
制作物を翻訳・編曲(=二次的著作物を創作する)などをする権利
NG例:誰かの小説を勝手に翻訳する。

●二次的著作物の利用権
制作物を原作品とする二次的著作物を利用することについて、原作品の著作者は二次的著作者が持つものと同じ権利を持つ。
☆二次的著作物とは…「著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案することにより創作したもの」

☆許可なくファンが作る「ファンアート」「二次創作」とは定義が異なる。
 こちらは出版社や作者がお目こぼしをしているグレーゾーンの行為。
 また、ファンアートや二次創作にも著作人格権と著作財産権(=著作権)は存在している。

著作財産権が及ばない範囲(ただし、著作人格権は及ぶ)
●私的使用のための複製
自分自身や家族、ごく親しい友人など限られた範囲で使用する場合はOK。
ただし、SNS等ネットのサーバーにUPすると「公衆送信」したことになるのでNG。

●不随対象著作物の利用
写真撮影や録音などで入り込んだ建物や音(どうしても入ってしまうもの)を不随対象著作物という。
それが完全なメインとして映っていない、正当な範囲内であれば利用してもよい。
(ただし、対象物により許諾範囲が異なる場合があるので、不安であれば許可をとるべき)

●検討の過程による利用
会議や打ち合わせなど、検討する過程であれば、常識の範囲内で利用してよい。

●引用・転載による利用
公表された著作物は、報道、批評、研究など引用の目的上正当な範囲内で行う場合には、許可なく引用して利用することができる。
…これは、うーん。賛否両論ありそう。
 研究本として同人誌にマンガを転載していたものがあったけど、著作権上問題がないとしてもあまり印象は良くないかも。(手をつけようとは思えない)

●教科書に掲載する
学校教育の目的上必要と認められる限度で、教科書に掲載できる。
著作者へ通達と保障金の支払いが必要。

特殊な著作物
●編集著作物
雑誌や新聞、辞典、名曲セレクションみたいなCDも著作物のひとつ。
もし、雑誌の1ページをネットにアップすると
・そのページにある絵や写真の著作権侵害
・編集著作物である記事の著作権侵害 をしていることになる。


以上。
何事も、しっかり伝達をして話し合いをして取り決めることが大切。
大事なことはめんどくさがらずに書面や文書に残しておく。
つくる人、つくってもらう人、つかう人がそれぞれにリスペクトを持っていればよっぽどおかしなことにはならないはず。

<参考>
公益社団法人著作権情報センター
「著作者にはどんな権利がある?」
https://www.cric.or.jp/qa/hajime/hajime2...

みんなのための著作権教室
http://kids.cric.or.jp/
↑やなせたかし先生の絵がかわいい


まとめてみて、自分で勉強になりました。
人に著作権侵害するな!といいながら、自分はできていたかな。立場として、しっかり知っておかないといけないと思いました。
私は個人向けのオーダーを受けているので、こういうことを自分なりにわかりやすく伝えるページを作ってもいいかもしれない。

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